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Back to the 80’s #4

Tom Curren at Back Door 

トム・カレンは、アメリカ人としては初めて

3回のワールドチャンピオンに輝いた

80-90年代のスーパースターだ。

 

Photos and Story by*Masahiko Yoshioka/Nikon

ALL RIGHTS RESERVED 2017

 

 

 

 

 

今まで、3回に渡って不定期に連載している、

Back to the 80’sの特集もいよいよ最終回??

 

GW真っ盛りですが、今回は連載4回目は、

あの、トム・カレンの登場です!

 

当時撮影したのは勿論フィルムカメラで、

ニコンのF3pにモータドライブ、

ED600mm/5.6 マニュアルフォーカス、

フイルムは、Kodak のコダクローム64とか

FujiのVelvia 50と言う、低感度で扱いが

難しいリバーサル(スライド)フイルム。

ピント合わせも手動の時代で、近眼の僕は

撮影する時、結構大変でした。

 

この写真は全て、デジタルスキャンしてから

掲載しています。

 

80年代初頭に大活躍したマーク・リチャーズ、

ショーン・トムソン、トライフィンを発明考案

した、サイモン・アンダーソンらが登場する、

前回までの連載は下記から是非、御覧下さい。

全ての写真は、僕が1980年代に撮影した、

レアなお宝写真ばかりです。

 

Back to the 80’s第1回目はこちらからどうぞ!

Back to the 80’s第2回目はこちらからどうぞ!

Back to the 80’s第3回目はこちらからどうぞ!

 

 

トム・カレンは、カリフォルニアの

サンタバーバラ出身で、アマチュア時代から

NSSA(全米学生連盟)で衝撃的なデビューを

果たし、プロになってからのASPツアー

(現WSL)でも歴史に残る数々の優勝記録を

更新した。

あの名作、THE SEARCH のサーフィン映画に

主演するなどフリーサーフィングでも世界中

にトム・カレン旋風を巻き起こしのだった。

アメリカ人選手のトム・カレンが、初めて

ワールドタイトル争いをしていた当時、

アメリカで開催されたASPツアー(現WSL)の

ハンティントンビーチで行われていたOP PRO 

の試合はもう凄いお祭り騒ぎで盛り上がって

いた。1984年のASP WCTの OP PROでも

優勝した時も僕は写真の修行で当時、

カリフォルニアに住んでいたから鮮明に

覚えている。

彼独自のサーフィングスタイルは、

実にパワフルで、美しくてスタイリッシュ。

世界中のサーファー達を魅了した。

 

 

 

Tom Curren at O.T.W Off the wall 

1982年12月撮影。

この頃のトムはまだハワイの経験が少な

かった頃だが、既に才能を発揮し始めてた。

 

 

 

 

Tom Curren at Pipeline

1983年12月撮影

このシーズンに最も急成長した彼は、

パイプラインでも彼独特のスタイルで

多くのフォトグラファーや、他のプロ達、

そしてギャラリー達、グルーピー達などを

魅了していた。OPの大きなロゴと、

リップカール、チャンネルアイランドの

彼の板のデザインが懐かしい。

 

 

トム・カレンは親日家でもあり、当時の

ASP世界ツアーで千葉で行われていた

あの伝説の、丸井プロでも何回か優勝して、

日本人サーファーからも支持され、数多くの

ファンを魅了した。その彼のスポンサーは、

The Surf 社長の紀藤雅彦氏と親交が深く

東京の鎌田とハンティントンビーチにある、

The Surf からサポートを受けて、あの天才

シェイパーのアル・メリックがシェイプ

しているチェンネルアイランドサーフボード、

RIP CURL ウエットスーツ、そしてウェアー

が、OPと、彼のサーフボードデザインや

形を当時の世界中のファン達が真似をした。

 

 

 

 

Tom Curren at Hebara Chiba Marui Pro 

80年代、毎年千葉県の部原海岸で行われて

いた、ASP世界ツアーの丸井プロでも多くの

優勝を果たし、日本のサーフィング業界や

多くのファン達に凄く大きな影響を与えた。

 

 

 

 

 

Tom Curren at Sunset Beach 

1984年12月撮影。

サンセットビーチで行われた、World Cup

に出場した時の写真。この翌年には念願の

ワールドチャンピオンにも輝いた。

歴代のチャンピオンはココをクリック!

 

 

 

Tom Curren at Back Door 

この日の事も鮮明に覚えている。。

バックドアにとっては、波のサイズが

デカ過ぎてサーファー達は居なかった。

朝一番はモーニングシックで波もまとまって

いなかったのでフォトグラファー達も、

チェックしてから居なくなっていた。

俺は横目でパイプラインを見ながら、

バナナを食べながらじっとその時が来るまで

ひたすらに待っていた。

ほとんどのサーファーやボディボーダー達は、

レフト側のパイプラインを攻めていたので、

サーフィングフォトグラファー達も少なくて

日本人フォトグラファーは俺だけが、OTW

(オフザウォール)の左側からバックドアを

狙っていた。乗れそうで乗れない危険な

セットが入る中、ケリー・スレーターと

トム・カレンの2人だけが、バックドア側に

ポジションを移動して来た。

お!来た!キター!!!

世界中のサーフィングフォトグラファー達が、

重い望遠レンズとカメラが付いた三脚を

担いで、ビーチを走り出したその時。。

ソリッドなセットが入り、トム・カレンが

テイクオフした。どよめくギャラリーの

歓声とフォトグラファー達の罵声が飛んだ。

『On !No!! Fuxxin shit!!!』と皆な言って

いる妬みの中で、シャッターを切っていた。

限られたフィルムの残枚数を気にしながら

シークエンス12枚も撮影出来た。

テイクオフしてすぐにドチューブにプルイン

した彼はボトムターン省略のド迫力満点の

スーパーショットとなった!!!

親友のBrian Bielmann とTed Grambeuの

巨匠フォトグラファー達は勿論そこに居た。

テッドは流石にバッチリと抑えていたが、

ブライアンは途中でフイルムが終わって

結局肝心な部分が撮れていなかった。。

フイルムカメラの宿命はすぐに結果が出ない。

これも現像が上がって来るまでハッキリと

解らない位、オレ達は興奮しながら、

みんな奇声を発していた。

 

この写真は当時の、The Surf のTシャツと

月間サーフィンライフ誌の見開きになった。

結局このベストポジションから撮影出来た

のは世界でも数人だけとなったのだった。。

 

 

不定期連載の、、

Back to the 80’sは、

いかがでしたか??

 

 

次回予告✨

Coming up next …

いよいよ、Back to the シリーズは

90年代に突入するのか??

 

是非お楽しみに〜♪

 

 

 

One more things…

Back to the 80’s  back number 

Please Click here !!

#1 Mark “MR” Richards

#2 Shawn Tomson

#3 Simon Anderson

 

See you next issue!!!

 

 

 


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